ようこそ、お寺で薬膳So-Rinへ。
毎日、暑い日が続きますね。暦の上では6月10日が梅雨入りなんですが、今年は来週後半になるかも予想だとか。
京都は今日の気温も35℃を超えるそうですが、熱さ対策も必要ですね。
さて前回、梅雨の時期の養生は湿を溜めないこととお話しました。
では湿ってなんでしょう?
辞書で調べますと「しめりけ、うるおい」とありました。
人にとって適度な湿は必要です。湿度が40パーセントを下回ると喉が乾燥し、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザなどや風邪などにかかりやすくなるそうです。またドライアイや髪の乾燥、肌の乾燥を招きます。
でも逆に湿が高いとカビやダニの発生の原因になりアレルギーを発症したり、体が重だるくなるなど体調を崩す原因にもなります。
さて梅雨の時期、思い出してみて下さい。私達の身体はどんな変化がありますか?
体が湿気でベタベタして気持ち悪い…
体が重だるい…足が浮腫む…
胃腸の調子が悪い…下痢気味…食欲がない…
怪我したところがジュクジュクしてなかなか治らない…
などなど思い当たるところはないでしょうか?
中医学ではこの体調不良を引き起こす過剰な湿を【湿邪】と言います。
湿邪の特徴は
・陽気を傷つけ、気の流れを悪くする
その結果、冷えの症状やめまい、胸のつかえ、お腹が張る、食欲不振などの症状が出やすくなります。
・重濁性がある(重くてドロドロ)
その結果、体が重だるい、むくみ、下痢、分泌物がでる皮膚炎などの症状が出やすくなります。
・粘滞性がある(ベタベタ)
その結果、粘り気のある痰、下痢、皮膚がベタベタ、筋肉痛、関節痛が出やすくなります
・下降し、下半身に侵入します
その結果、下痢、足のむくみ、小便不利、水虫、おりものなどの症状が出やすくなります。
そしてこの湿邪に弱い臓器が消化器系の脾胃なんです。
梅雨の季節には消化器系である脾胃の働きが活発になる時期でもあるんですが、脾胃はこの過剰なベタベタ湿が苦手なんです。
梅雨の時期は蒸し暑いです。ついつい冷たい物、冷たい飲み物、生の物と多く取りがちです。
すると脾胃が疲れてきます。さらにこの湿により働きが悪くなるため、水分の代謝が低下して食欲不振、胃のもたれ、お腹が張る、疲れやすい、下痢、浮腫みとなります。
だから梅雨の時期は余分な湿を溜めないように、そして脾胃を疲れさせないようにすることが大事なんです。
では、どうやって?
①まずは環境、部屋の風通しを良くして部屋に溜まった湿を飛ばしたり、除湿器で適度な湿を保つなど工夫をする。
②冷たい物、生の物はできるだけ避ける。
③しつこい甘い物、味の濃い物、油っこい物はできるだけ取らないようにする。
④体の中に溜まった余分な水分を排出する働きのある食材をとる。
【お寺で薬膳】ですので次回はこの④の身体の中に溜まった余分な水分を排出する働きのある食材のお話をしていきます。